賃貸併用は失敗する!?
賃貸併用住宅の落とし穴
「マイホームが稼いでくれる!」
「家賃収入で住宅ローンが返済できる!」
とても魅力的なキャッチコピーで賃貸併用住宅が発売されています。
しかし、様々なリスクや手間が含まれているのも賃貸併用住宅の現実です。
つい、憧れのマイホームということで「広いリビング」「自分の書斎」「子供部屋」など、いろいろなプランを描きがちですが、賃貸併用住宅を事業とした場合、決められたコスト内に納めなくてはいけません。
そもそも賃貸併用住宅は、同じ大きさの戸建てと比べて、アパート部分の水周りやガス設備など、何倍も作らなければならないため値段が高くなります。
それだけコストがかかるけれども、家賃収入という定収入もあります。
ただし継続して家賃収入を得るためには、入居者に選ばれる魅力ある部屋にする必要もあります。
そのため居住部分と賃貸部分で、ある程度折り合いをつけなくてはいけません。
妥協する点については「予算以内に収めること」「賃貸の間取りはニーズに合ったものにする」などがあります。
その結果、マイホームのリビングが予定よりも狭くなった。予算の関係で設備のグレードを落とした・・・などの妥協をする必要もあります。
それができない場合は、賃貸併用住宅が失敗する可能性が高まってしまいます。
賃貸併用で失敗しないためには?
それ以外にも気を付ける点はいくつかあります。
以下に、賃貸併用住宅の落とし穴を挙げておきます。失敗しないためにも事前にできることは準備しておきましょう。
・オーナーと同じ屋根の下で暮らすのを嫌がる入居者
条件が同じ部屋なら通常マンションを選ぶ入居者が多い。それに対抗するためには駅から近く、周辺物件より部屋を広くするなど、ニーズにあった住居を提供します。
・オーナーが価値あるスペースを独占
入居者の立場になれば、日当たりが悪くて狭い部屋など魅力ありません。それらは賃貸併用住宅のデメリットだと判断し、入居者に最高の部屋を提供するように心がける。
・10年後に発生する修繕費
安定した管理を続けるには、築数年後から派生する建物の修繕費用を確保しておきましょう。
・事業として行っていることを忘れない
自宅と一緒になっているためビジネスとしての意識が希薄になりがち。賃貸併用住宅とはいえ、不動産賃貸事業ということを自覚します。
収入を生む自分の城が持ちたいなら
不動産投資としての賃貸併用住宅は、「自宅を購入したい!」「自分の城を持ちたい!」という夢を持っている人にすれば、非常に魅力的な選択肢です。
とはいっても、自分の願いを100%叶えることはなかなか難しい部分でもあります。
いずれにせよ肝心なのは、客観的な第三者の目を養うことです。
賃貸併用住宅をひとつの事業として捉えて、採算ラインやかかるコストなどを冷静に計算する必要があるのです。
